子育てをしていると子どものイタズラに見える行動に対してイライラしたり、叱ることって多いですよね
- パパママのスマホを触って知らないところに電話していた
- 家の壁紙をカリカリと剝がしてしまう
- ティッシュペーパーを箱から大量に抜き出している
このような行動に対してカッとなって怒っていませんか?
実はこの瞬間こそが子どもたちの『自己肯定感』を高めるチャンスなんですよ
僕は子育て真っ只中のパパです
医療専門職として療育の経験あり
この記事ではモンテッソーリ教育の考え方をもとに
- 子どものイタズラに見える行動について
- どうすれば子どもの自己肯定感が育つのか
- 逆に大人は何をしてはいけないのか
をそれぞれ分かりやすく解説します
- 子どもたちのイタズラに見える行動は、これから自分の人生を歩んでいくための練習を真面目に取り組んでいる最中
- 大人は子どもの行動を邪魔せず『援助者』として子どもが自由にできる環境を整える
- 子どもの力が伸びる良いサイクル【興味関心→自己選択→集中→達成感→能力習得→自己肯定感】で子どもの自己肯定感を高める
子どもの探索行動が大人にはイタズラに見える
まずはじめに知っておいてほしいことが、0~6歳くらいまでの子どもたちは『親を困らせてやろう』『嫌がらせしてやろう』という気持ちは一切ないということです
子どもの行動理由が分かっていないから、時にそのようにマイナスに感じてしまうだけなのです
思い通りに子どもが動いてくれないと「何で分かってくれないの!」ってイライラしちゃうよね
イタズラではなく興味・関心に一直線なだけ
子どもたちは興味・関心があることを探し出すことに秀でています
周りが見えなくなるくらい集中することもできます
時にその対象がティッシュペーパーを引き抜くことになるかもしれません
気付いたらティッシュが部屋で散乱している光景を見るとガックリしてしまうよね
モンテッソーリ教育については以下の記事でどこよりも分かりやすく解説しています
敏感期の中でも『運動の敏感期』の行動が大人にとっては子どもがイタズラをしているように見えてしまいます
歩いたり走ったりと全身を使う運動から、物を握ったり、つまんでひねったりと手指を動かす微細な運動まで、思い通りに動けたことに喜びを感じる時期です
しかしこの時期は、
- 同じ動作を繰り返し取り組むことで身体の使い方を覚える
- やりたい活動を自分で選び取り組み、何回も繰り返すことで、上達を感じる
- 一人で出来たという成功体験を通して、自己肯定感が芽生える
という今後の人生においてとても重要となる力が備わるタイミングなのです
子どもの力が伸びる良いサイクル
子どもたちが自分の力を伸ばしていくためにどのような流れが理想とされるのか確認してみましょう
①興味・関心を持って様々な物事に挑戦する
子どもたちはこれから自分たちが生きていく世界のことを知ろうと一生懸命にお仕事しています
物事に興味・関心を持つことが全ての始まりともなるのですごく重要なことです
②自分で選択することができる【自己選択】
子どもたちが人生を歩む中で自分で物事を決めるという習慣が育っていることは必要です
③活動に集中することができる
周りのことが一切見えなくなります
大人が仕事に集中している時に関係ない話を横からされたら嫌なのと一緒です
④満足感や達成感を得られる
自分で興味を持ったことを選んで、集中して、最後までやり遂げた時の満足感や達成感は計り知れません
そのような経験がまだ少ない子どもにとってすごく重要なことです
その様子を間近で見ている大人だってワクワクするよね
⑤能力が身につく
鉛筆の持ち方やハサミの使い方を歳をとっても忘れることは少ないでしょう
逆に大人がその妨げをしてしまっているかもしれないと思うとゾッとするね~
⑥自己肯定感が高まる
興味・関心があることを発見するところから、それを能力として身につけるまで一連の事柄を自分でできると、それらが成功体験として子どもの自信になり、「自分って凄いやつなんだ!」と自己肯定感に繋がります
これが一番重要なこと!
自己肯定感をもてることで更なる挑戦ができるようになり、子どもの世界が無限に広がっていくのだ~
大人が気を付けること
ここまでの内容を知っただけでも子どもたちの行動を少し違う角度で見えるようになったのではないでしょうか
それらを踏まえて私たち大人が気を付けなくてはいけないこととは何でしょうか?
俺は俺の責務を全うする‼…ことかな
大人のやり方を押し付けない
私たち大人には子どものしたいことが自由にできるように環境を整えていく『援助者』としての姿勢が求められます
子どもの行動をイタズラだと思って叱ってしまったり、良かれと思ってやった行動が、実は子どもの成長の邪魔をしており、間違った成長のサイクルを生み出しているかもしれない
間違った成長のサイクルとは先ほどお伝えした『子どもの力が伸びる良いサイクル』の真逆のことです
①興味・関心がもてるものが何も無い
子どもにイタズラされないように片づけられてしまい、子どもの手の届くところに何もない
だってその方が楽だから…
②選ばせてもらえない
大人が勝手に決めたことを押し付ける
子どもがやろうとしていたことを先回りしてやってしまう
良かれて思ってやってるんだけどな…
③集中を邪魔される
イタズラだと思って叱ってしまう
大人が途中で手を出してしまう
④満足感・達成感を得られる体験がない
大人にやってもらったという思いが強く
子ども自身が自分でやったとは思えない
⑤能力が育たない
大人が手伝ったその場限りの成功で何も子ども自身の力になっていない
⑥自己肯定感が芽生えない
成功体験が何一つ積み重なっていかないので自分に自信が持てず、常に大人の指示を待つようになってしまう
この負のサイクルを大人が生み出す可能性があるなんて想像しただけで恐ろしい…
大人がやってしまうダメパターン
さらにダメ押しで大人たちに知っておいてほしいダメパターンです
ここから先の内容は自分もやりがちだから耳を塞ぎたくなる…
①大人が急き立てる
お着替えや靴を履くときに子どもに対して「早く早く!」と急かしたことありませんか?
それって大人が急ぎたいだけで、子どもには急ぐ理由は全くないですよね
②大人が先回りする
子どもがお着替えしようとしたときに先回りして洋服を準備してあげたりしてませんか?
大人が手伝ってあげたことに満足しているだけになっていませんか
③大人が中断する
積み木を重ねては崩すを繰り返している子どもの行動を勝手に中断させてませんか?
「もっと他の楽しい遊びがあるから」「次の予定が迫っているから」そんなのも大人の勝手ですよね
厳しいことを言うようですが、どれも子どものことを何一つ考えていない大人の勝手な行動です
ダメパターンが当てはまっていないかこれまでの行動を振り返ってみましょう
まとめ
モンテッソーリ教育で有名なマリア・モンテッソーリ博士は言います
子どもはすべてのことができるように生まれてくるのです。もし、できないことがあるとすれば、物理的に不可能な環境にあるか、どうすればいいのか、やり方がわからないだけなのです
運動の敏感期にある子どもたちは様々のことに自ら挑戦して達成していきます
その過程で子どもたちの行動がイタズラに見えるかもしれません
それらイタズラに見える行動は子どもたちがこれから自分の人生を歩んでいくための練習を真面目に取り組んでいる最中なのです
なので、大人は子どもの行動を邪魔することなく『援助者』として子どもが自由にできる環境を整えることに専念しましょう
冒頭でお話ししたことへの対処としては、
その工夫こそが大人の援助者として役割です
その結果、良いサイクルが生まれて子どもたちはどんどん力をつけていきます
【興味関心→自己選択→集中→達成感→能力習得→自己肯定感】により、子どもたちの自己肯定感を高めることができるはずです
『親に甘えたい』『もっと自分を見てほしい』という寂しさからイタズラに見える行動をとることもあります
それについて考えるために以下の記事も合わせて読んでみてください
僕のブログでは普段から育児に役立つ考え方を発信しています
他の記事でも育児が楽になるヒント満載で分かりやすく説明しています
今回の記事作成にあたり参考とした書籍になります
それでは、
またね。
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